こんにちは。ニコです。
ベトナムドンで定期預金やってみました。
結果、毎年、数十万円程度の利息を受け取ることができて、やって良かったと満足してます。
ただし、色々と注意点やリスクもありますので口座開設や入金方法等も含めてお伝えします。
海外赴任での資産形成
ベトナムに赴任が決まった時、資産形成をどうするか悩みました。
というのも日本国非居住者となるため、積立NISAや投資信託は解約せざるを得なかったためです。
海外駐在者は海外勤務手当など給与面でのメリットはありますが、実は資産形成という意味では上述したように色々と制限やデメリットもあります。
色々調べた結果、ベトナムの銀行は6~7%の高金利の定期預金があることを知り、手探りでベトナムドンで定期預金をやってみました。
ベトナムドン定期預金のメリット・デメリット
メリット
日本だとほぼゼロに近い定期預金金利。またインデックス型の投資信託でも一般的に4%が期待リターン(元本保証なし)という中で、元本が確保された定期預金で6~7%の金利は非常に魅力的です。
但し、コロナ前は8%以上の高金利も見られましたが、コロナによる経済への影響で、2022年現在では定期預金金利が低下し、4~5%程度に落ち込みました。それでも日本に比べれば非常に高いのでまだまだ魅力的ですし、ベトナムはコロナのダメージからの経済回復により金利が少しずつ戻りつつあります。
デメリット
為替変動リスク
ベトナムドンでの預金になるため、ベトナムドンの為替変動リスクがあります。ベトナムドンの価値が下がれば、円に戻す時に損が発生する可能性もあります。ただし、近年ベトナムドンの為替価格は安定的に推移していること、預金金利が高金利であることからこの点はあまり心配する必要はないと私は考えています。
ちなみに私の場合は2020年に日本円からベトナムドンに両替した時のレートが1ベトナムドン=約0.0046円でした。
2022年現在のレートは1ベトナムドン=約0.0051円。
ベトナムドンの価値(対円レート)が上がっているため預金金利のみならず為替の面でもメリットがでています。
規制リスク
口座開設・入金・出金の手続きが煩雑です。
ベトナムあるあるですが、規制がコロコロ変わったり、銀行の担当者によって対応が異なる場合があります。
以前は外国人もオンラインを通じて定期預金をすることが可能でしたが、最近では政府により外国人の定期預金に対する規制が強化され、窓口での手続きのみとなりました。労働許可証や長期ビザ(テンポラリーレジデンスカード)の提示が必要となり、且つ預金期間はビザ期間を超えることはできません。
通常、労働許可証及び長期ビザは2年が期限ですので預金期間は2年以内となります。ビザ更新毎に一般口座から再度定期預金への預け替えのために窓口で手続きが必要です。
送金・外貨持ち出し制限のリスク
私が一番心配しているのがこの日本への送金が無事にできるかというリスク。
ベトナムに永住するわけではないのでベトナムドンをずっと持っておくわけにもいきません。最終的には日本円に換金して日本の口座に送金する必要があります。
この定期預金を始める前にネットで色々と調べましたが、やはりこの送金・外貨持ち出し制限が一番のネックになっている様子。ベトナム駐在者同士で話をしてもあまり定期預金をしている人を見かけませんが、こういった規制のリスクや手続きの煩雑さがネックになっているのだと思います。
ちなみに日本への送金にあたり、労働許可証、長期ビザ、入金がどこからされているのか確認がされるようです。
私もまだ日本へ送金をしたことがありません。一応始めるに際し、職場のベトナム人スタッフに相談し、銀行に確認してもらったので大丈夫だと思いますが、規制がコロコロ変わるベトナムなだけにこの点は少し心配です。
定期預金の手続きの流れ
口座開設
外国人が口座開設するには色々な条件があります。
窓口に行って手続きをする際、以下の書類が求められます。私の場合は職場のベトナム人スタッフに一緒に窓口に行ってもらい手続きしたのでスムーズでした。ちなみに私はベトナム最大手のベトコンバンクに口座開設してます。
- 有効期限内のパスポート
- ビザ(労働許可証・テンポラリーレジデンスカード等)
- 現地の携帯電話
- 現地住所
現地口座への入金
マネーロンダリング対策の観点から現地口座への入金は送金のみ。現金ではできません。つまり、日本円を現地の両替所でベトナムドンに替えて銀行に預けようとしてもダメということです。
もしあなたが現地での給与口座があり、ベトナムドンで給与が支給されているのであれば話は簡単なのですが、ここもネックになります。
私の場合は日本の口座に日本円で給与支給されるため、どうやって現地口座へ入金するか悩みました。
結論から言うと、トランスファーワイズ(現在はWiseに社名変更)を使って日本から現地口座へ送金しました。
Wiseは手数料も安いためおススメです。Wiseの口座開設や送金方法もいつか記事にしたいと思います。
但し、本人確認書類を求められるため、赴任前に日本で口座開設しておいた方が無難です。私は結局ベトナムに赴任した後口座開設しましたが、これもWiseの規制が厳しくなれば今後難しくなる可能性が有ります。
1回の送金に限度があるので、100万円を5回に分けて送金しました。日本円からベトナムドンに換金されて現地口座に入金されます。
送金時に何回かエラーになることもありましたが、Wiseにメールで相談したところ解決してくれ、無事に入金できました。
定期預金への預け入れ
日本から無事に口座へ入金できたら、次は定期預金口座(Fixed Deposit)への預け入れです。
ベとコンバンクでは定期預金口座は細かく期限と金利が分かれています(2022年2月時点の各期間毎の預金金利は下図の通り)。
また、最新の金利はこちらのリンクから確認できます。
私の場合はベトナムの勤務先がベトコンバンクと付き合いがあり、最後の日本への送金手続きに有利かと思いベトコンバンクを選びましたが、ベトコンバンクよりも高い金利を提供する銀行もいくつかあります。
現地の一般口座から預金口座へ預け入れるには銀行の窓口に行って手続きをする必要があります。
だいたい大手の銀行であれば外国人対応窓口があるのでそこで
- パスポート
- 長期ビザ(テンポラリーレジデンスカード)
を提示し、必要書類に記入すればオッケーです。
その際、入金経路を証明するよう求められることもあります。私の場合、Wiseを使って入金していたのでWiseの送金証明書を提示して事なきを得ました。最初窓口の担当者はWiseで入金ができることを知らなかったようで、送金証明書を見せたら驚いた様子でした。
。運用結果
私が最初に500万円分のベトナムドンを預け入れた時、金利6%でしたので1年で約30万円の利息を得ることができました。最近は4~5%に金利が落ち込みましたがそれでも20万円ほどの利息になります。
定期預金でこれだけもらえるってスゴイことですよね。日本だとあり得ない。。。
本当は欲を出して1000万円くらい預金しようとも思ったのですが上述した日本への送金リスクが不透明なこともあり、現在は少しずつ引き出して生活費でベトナムドンを消費してます。
もしベトナムに永住するのであればガンガン預金するのですが。
まとめ
個人的にはベトナムドンの高金利定期預金はやって良かったと思ってますが、それでも最後の送金まで何が起こるかわからないという規制上のリスクもあります(無事に送金ができたらまた報告します)。
特に労働許可証を持っていない場合は日本への送金が難しいとの話も聞きますので、自分の状況に合わせてあまり無理せず試してみるのが良いでしょう。
それではまた。