海外赴任準備、何から始めれば。。。
海外赴任は事前の準備が大事。
赴任した後で『やっておけば良かった!』と後悔するような注意点も!!
実体験から大事なポイントを押さえたやることリストをお伝えします。
初めての海外赴任、何から準備すれば良いのかわかりませんよね。
私も初めての海外赴任の時はわからないことだらけで不安でした。赴任した後になって『やっておけばよかった!』と後悔したポイントもあります。
私の実体験から、これを押さえておけば大丈夫!な『やることリスト』をお伝えします。
最初にやるべきことリスト
海外赴任は通常少なくとも3カ月前には事前の打診があるものです。
しかし、予防接種は時間を空けて複数回接種する必要があるなど、数か月ほどかかるものもあるため、海外赴任の打診があった時点ですぐに動き出す必要があります。
赴任が決まって、すぐにやるべきことリストはこちら↓
①会社に確認し、自分がやるべきことをチェックする
②予防接種
③パスポート、ビザの取得
④渡航前健康診断
⑤治療を完了させる(歯科等)
①職場に確認し、自分がやるべきことをチェックする
赴任の準備は職場がやってくれることもあれば自分自身でやるべきこともあります。
まずは職場に確認し、「職場がやってくれること」と「自分がやるべきこと」を明確に分類しましょう。
②予防接種
私の経験上これが一番時間がかかるので、すぐにとりかかるべきものです。
赴任先によってどんな種類の予防接種を受けるべきかが変わります(アジアであれば狂犬病やA型・B型肝炎、破傷風、中南米であれば黄熱病など)
ワクチンの種類によって異なりますが、通常は免疫をつけるために数週間以上の間隔をあけて2、3回接種する必要があります。
トラベルクリニックや検疫所にどんな種類の予防接種を受けていた方が良いのか確認し、早めに予防接種を受けましょう。
③パスポート、ビザの取得
赴任先によって状況は異なりますが、労働ビザや滞在ビザの取得が必要です。
ビザの承認には非常に時間がかかることが多いため、こちらも赴任が決まったらすぐにとりかかりましょう。
ビザの承認が下りずに赴任開始がズルズルと遅れたというケースを私は何度も見ています。
ビザの申請にはパスポートが必要になるので最初に取得しておきましょう。
④渡航前健康診断
渡航前には健康診断が必要です。健康状態が悪ければそもそも赴任できないため、こちらも赴任が決まったらすぐに対応が必要です。
また、労働ビザ承認のために健康診断書の提出が必要なケースがあります(必要な検査項目も国によって異なる)。
私が赴任したベトナムでも労働ビザ申請のために健康診断書の提出が必要でした。
英文・ベトナム語が併記された定型フォームの診断書に医師の署名・押印が必要で、更には外務省・ベトナム領事館による公証・認証手続きが必要になるなど非常に煩雑で時間のかかる手続きでした。
そもそも健康診断は通常予約制のため予約から診断書を受領するまで1カ月~2か月ほどかかることもあります。
なお、同伴家族の健康診断は通常不要です。
⑤治療を完了させる(歯科等)
海外では日本人の専門医師がいない、医療レベルが低いなどの問題があります。
虫歯の治療など、日本にいるうちにできるだけ治療を完了させておきましょう。
持病があり薬が必要な場合は、長期間分の処方ができるかなど病院に相談しましょう。
1~2か月前にやることリスト
赴任1~2か月前は赴任が迫ってくる一方、やることが多く焦りがでてくる時期です。
下のやることリストを見て落ち着いて準備を進めましょう。
⑥引っ越しの計画を立てる(現地居住先の決定・日本国内の住まい退去申し込み)
⑦子供の学校関連手続き
⑧クレジットカード発行
⑨銀行口座開設(グローバル対応)
⑩保険の見直し・住所変更(火災・車)
⑪国内の携帯番号を維持するか決める
⑫各種住所変更(クレカ・証券会社・銀行等)
⑬株式の売却・NISA解約検討
⑭納税管理人の届け出(日本国内で不動産収入等により納税の必要がある場合)
⑮車の売却
⑯水・電気・プロバイダ等の解約
⑰必要品の購入
⑱運転免許の更新(特例更新)・実家へ住所を変更
⑲航空券予約
⑥引っ越しの計画を立てる(現地居住先の決定・日本国内の住まい退去申し込み)
赴任先の住まいを決め、契約を進めましょう。通常現地不動産屋や、会社を通じての契約になるでしょう。空き状況によっては最初はホテル住まいになることもあります。
また、現在日本国内でアパートやマンションに住んでいるのであれば退去申し込みが必要です。直前の連絡だと違約金が発生する場合があるため、引っ越しの日程が決まったら早めに不動産屋に連絡しましょう。
なお、マンションや戸建てなどの自宅を持っている場合は売却する、もしくは貸し出すかを決定する必要があります。貸し出す場合は日本国内での不動産収入となるため確定申告が必要です。
引っ越しの日程や手順について引っ越し業者と相談しましょう。
⑦子供の学校関連手続き
まずは現地の学校をどこにするか決めましょう。
現地での学校は大きく分けて以下の二つの選択肢があります。
①日本人学校
②インターナショナルスクール
どちらがおススメなのかは別記事にまとめてますので、家族でよく話し合って決めましょう。
転校先が決まったら、現在通っている日本の学校にも相談し、転校に必要な手続きを進めましょう。
なお、環境の異なる海外で子供の学力を維持するためには日本の通信教材を使うのがおススメです。
我が家でも小学生・幼稚園生の子供に通信教材を使ってます。
こちらもおススメを別記事にまとめてますのでご覧ください。
⑧クレジットカード発行
多額の現地通貨を持ち歩くのは危険なので海外ではクレジットカードを持っておく必要があります。
ブランドやカードによっては使えないものもあったり、紛失・期限切れなどの不測の事態に備えて複数のクレカを持っておくべき。
海外赴任中は日本国内に住所がなく新規発行ができなくなってしまうので、赴任前に必ずクレジットカードをいくつか発行しておきましょう。
海外赴任におススメのクレジットカードのポイントは以下の3つ。
これらのポイントを満たす、海外赴任におススメのクレジットカードはエポスカードです。
エポスカードの良いところは海外手数料が安くてコスパが良いこと。
海外でクレジットカードを使用すると通常2%以上の海外手数料がかかりますが、エポスカードは1.63%とコスパが良いのでおススメです。
⑨銀行口座開設(グローバル対応)
海外赴任で日本国内非居住者となった場合、日本の主要銀行の多くは口座の解約もしくは凍結が必要となります。
そうは言っても国内の銀行口座がないと何かと不便なので、海外赴任前に、グローバル対応(海外移住者が維持可能)な銀行口座を開設しておく必要があります。
絶対に海外赴任前に日本国内の銀行口座を開設しておくのじゃ!
赴任後は開設できないことが多いのでやっておかないと後悔するぞ!
グローバル(非居住者)対応の銀行口座は比較してみました。
銀行名 | 月額 利用料 | 国内送金 | 海外送金 | おすすめ度 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 無料 or 300円 | 〇 | 〇 | ◎ | ・3大メガバンクの安心感 ・月額無料(グローバルダイレクト利用なし) |
ソニー銀行 | 無料 | 〇 | × | ◎ | ・ネット銀行の手軽さ、コスパ良し ・海外送金不可 |
Wise(ワイズ) | 無料 | 〇 | 〇 | ◎ | ・海外送金手数料が安い |
プレスティア SMBC信託銀行 | 無料 ※条件有 | 〇 | 〇 | 〇 | ・国際キャッシュカード利用可 (自分の預金口座のお金を現地ATMにて現地通貨に替えて引出し可能) |
三井住友銀行 | 220円 | 〇 | 〇 | △ | ・3大メガバンクの安心感 ・月額利用料必要 |
みずほ銀行 | 無料 | 〇 | × | △ | ・3大メガバンクの安心感 ・海外送金不可 |
私のおススメは赴任前にこの3つの口座を開設しておくこと。
基本的に出国した後では口座開設できないので、海外赴任前に3つとも口座開設しておくことが必要です。
①三菱UFJ銀行:メガバンクの安心感。安定したサービス。
②ソニー銀行:ネット銀行で口座維持できる貴重な銀行。コスパ良し。
③Wise(旧 トランスファーワイズ):海外送金手数料が安い。
①三菱UFJ銀行は海外居住者向けのグローバルダイレクトを申し込むと月額300円が必要ですが、サービス内容を考えると特に申し込むメリットはありません。無料の三菱UFJダイレクトだけで十分です。
②ソニー銀行は海外送金ができませんが、その点は海外送金手数料が安いWiseで対応できます。
③Wiseは隠れコストがかからない、海外送金料が非常に安い送金サービスです。
海外送金には見た目の送金手数料には表れない隠れコストと呼ばれる為替手数料・受取手数料・中継手数料が追加でかかり、実際の着金時の金額が目減りします。しかも着金までいくらコストがかかるかわかりません。
Wiseだと隠れコストがないので送金時に送金手数料が明確にわかるため安心です。私も海外送金で何度もお世話になってます。こちらも赴任前に口座開設しておきましょう。
Wiseのことは下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてみて下さい。
⑩保険の見直し・住所変更(火災・車)
火災保険や車の保険など不要になるものは停止もしくは解約しましょう。
郵送物が届くように登録住所を実家に変更するなどの対応も必要です。
自動車保険については等級によって保険料の割引率が変わってきますが、やむを得ない理由で車を手放す場合、その等級を10年間維持することができます。保険会社に連絡し、赴任前に『中断証明書』を発行してもらいましょう。
⑪国内の携帯番号を維持するか決める
国内の携帯番号を維持するかどうか決めましょう。
携帯番号を維持しなくても良いのであれば国内のスマホは解約。
番号を維持したいのであればイオンモバイルなどの格安スマホに乗り換えて維持費を最低限に抑えます。
格安スマホに切り替えて日本の携帯番号は維持しておくのがおススメ
おススメは格安スマホに切り替えて日本の携帯番号を維持しておくこと。
理由は
・日本の一時帰国時にすぐに電話・ネットが使える
・各種契約や登録に使用している番号を変更する必要がない
・SMSを受信することができる
日本に一時帰国する際は日本の携帯(SIMカード)が必要になります。持っていない場合はレンタルする必要があるので面倒ですし、別途料金も発生します。
また、国内の携帯番号を解約すると、クレカや銀行、ECサイト(Amazon、楽天、Yahooショッピング)など各種契約や登録の変更が必要になり面倒です。
海外にいても国内の振込や買い物のために日本のネットバンキングやECサイト(Amazon、楽天、Yahooショッピング)は結構使う機会があります。最近はセキュリティ強化のためにログインする際には登録している携帯へ送られてくるSMS認証番号が必要なことが多いですが、海外の携帯番号は通常登録できないので、日本の携帯番号がないと実質ログインすることができなくなってしまいます。
格安スマホであれば月々1000円程度で番号を維持できるので、格安スマホに切り替えて維持費を抑えつつ、国内の番号を維持する方がいいです。
おススメの格安スマホはLINEMO。
LINEMOが良い理由は↓
LINEMOはソフトバンクの自社通信回線を使った新ブランド。従前のLINEモバイルとは別のサービスになります。格安スマホといいつつも実際はソフトバンクの通信回線を使っているので通信速度が安定しています。
料金プランも通話SIM+データ通信3GBまたは20GB番号の2つと非常にシンプル。
基本的に番号を維持することが目的なので月額料金はできるだけ安いものが良く、3GBのプランで十分。その場合、月額料金が1000円以下とコスパが高いです。
また、LINEでの通話・通信が無料なのとソフトバンクの通信回線で通信速度が安定しているので一時帰国の時にも安心です。
LINEMOの公式HPはこちら↓
⑫各種住所変更(クレカ・証券会社・銀行等)
クレカや証券会社、銀行、税金など各種郵送物が実家に届くように住所変更を忘れずにしておきましょう。
⑬株式の売却・NISA解約検討
海外に赴任し、国内非居住者になると基本的に証券口座の凍結もしくは解約が必要になります。
株式などの有価証券売却、NISA解約の検討が必要です。
5年以内の海外転出ならNISAは継続利用可能(継続適用届の提出が必要)というルールも新設されていますが、海外赴任中の新たな買い付けはできません。どちらが良いか検討しましょう。
⑭納税管理人の届け出(日本国内で不動産収入等により納税の必要がある場合)
日本国内で発生した不動産収入等がある場合、日本国内で確定申告が必要です。
海外赴任で非居住者になる場合、納税義務者に代わり、納税の手続き(納税通知書の受領・納税・還付金受領など)を行う管理人を立てなくてはなりません。
出国前に納税管理人の届け出を税務署に提出する必要があります。
親が管理人になれない場合は税理士など専門家に相談すると良いでしょう。
⑮車の売却
維持費がかかるので車は売却するのが一番です。
査定して売却価格を調べましょう。
⑯水・電気・プロバイダ等の解約
引越しの日程が決まったら水・電気・プロバイダ等の解約連絡をしましょう。
特にインターネットのプロバイダの解約は違約金が発生することもあるため早めの連絡が望ましいです。
⑰必要品の購入
海外での必要品を購入しておきます。
現地ですぐに使わないものは船便で、すぐに使うものは航空便で送付するか、手荷物で持って行きます。
変圧器など日本で事前に購入しておくと現地で慌てることがありません。
ちなみに私が愛用しているのはコチラです。
変圧器は壊れやすいものが多いので困るのですが、この変圧器は故障もなく、安定して使えています。
我が家の安心の一台です。
【当店最大P10倍★〜6/27 1:59】SPX-1600U 日章工業 海外用変圧器(ダウントランス)Aプラグ対応 SDXシリーズ [SPX1600U] 価格:30,550円 |
⑱運転免許の更新(特例更新)・実家へ住所を変更
海外赴任中に運転免許証の期限がくると面倒。場合によっては免許を失効することもあります。
海外赴任などの特別な事情がある場合は、特例更新というものがあり、期限前に免許更新をすることが可能です。
出国前に期限前更新をすることで更新期限を延ばすことができるので近くの警察署や免許センターに相談して具体的な手続きを確認しましょう。
また、海外赴任の時も一時帰国や各種登録の際に使うことがあるので、運転免許証は持っていくべきです。
免許証は主に日本の住所確認に使われるので、可能であれば免許証記載の住所を実家の住所に変更しておくと色々と便利です。
私は赴任前には間に合わなかったので一時帰国の時に実家の住所に変更しました。
一時帰国中のToDoリストについては下の記事にもまとめてますので参考にして下さい。
⑲航空券予約
赴任の日程が固まったら航空券を予約、発券します。
時期によってはチケットがとりずらいこともあるので早めの対応が良いです。
また、JALやANAなど海外赴任用のマイレージ特典プランもあるので併せて確認すると良いでしょう。
直前にやることリスト
いよいよ海外赴任も目前。最後の大詰め!
直前のやることリストはこちら↓
⑳引越し荷物の仕分け、不用品処分
㉑転出届
㉒介護保険適用除外申請の提出
やることは少ないように見えますが、一番大事なことは実は体調管理。
これまでバタバタと準備をしてきて知らず知らずのうちに疲れがたまっているもの。出国前後で体調を崩すと悲惨です。体調管理に気を付けて無理をしないようにしましょう。
⑳引越し荷物の仕分け、不用品処分
生活に必要なものは梱包ができないので、どうしても引越し作業は出国ギリギリまでズルズルと遅れがち。
我が家も引越当日まで仕分けができておらず、当日業者さんに呆れた顔をされたのをいまだにハッキリと覚えています。。
おかげで引越し作業が超ハード。ヘトヘトになった状態で赴任しました。
体調を壊さなかったからまだ良かったですが、皆さんはそうならないように出来る分だけ早めに取り掛かりましょう。
不用品の処分はできるだけ業者に任せて負担を減らすのがおススメです。
㉑転出届
市役所に転出(除票)届を提出します。
転出届を提出しないと住民税が免除されないので確実に転出届を出すようにしましょう。
また、海外在住中は児童手当は支給されません。こちらも手続きが必要なので転出届と同時に市役所の窓口に相談して手続きしておきます。
児童手当が支給されないデメリットを踏まえたとしても住民税を払わないメリットの方が大きいので転出届を出した方がよいでしょう。
㉒介護保険適用除外申請の提出
意外と忘れやすいのがこの介護保険の適用除外申請。
本人・もしくは配偶者が40才以上の場合、毎月給与から介護保険料が差し引かれています。
住民税と同様に日本国内に住民票がない場合、介護保険料の支払いが免除されます。
こちらは自分で会社の健康保険組合に申請する必要があったりして、会社が手続きをしてくれないことも多いので忘れられがちです。
申請に必要な書類は会社によって様々ですが、住民票の除票の提出を求められることもあるので、市役所に転出(除票)届を出すときに合わせて書類を取得しておきましょう。
通常、出国から2年間は遡って申請することができます。私の場合は出国までに除票を取得することができなかったので出国後、一時帰国のタイミングで対応しました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
やることが沢山あって大変だと思いますが、それを乗り越えれば楽しく刺激的な海外生活が待っています。
体調管理に気を付けて準備を進めていきましょう。