こんにちは、ニコです。
海外で働きたい!
アジアや欧州などの非英語圏に海外赴任することになった!
という人の中には、
- 現地語って勉強するべきなの?
- 現地語を勉強するメリット・デメリットは?
- 英語ができないけど、現地語も勉強するべき?
と悩んでいる人もいると思います。
今日は40代でいきなり海外営業部に異動し、ベトナム駐在員になった私が実体験からそんな悩みに答えます。
私自身もベトナムに赴任になった時に、ベトナム語を勉強すべきかどうか迷いました。
というか、実は最初のうちは「ベトナム語を絶対勉強するぞ!!!!」と強く意気込んでいて、ベトナム語の教科書を買い込んだり、オンラインレッスンを試しに受けたりしたのですが、、、、
実際に駐在をしてみて2年近くが経った今では、ベトナム語を勉強するつもりは全くありません。
理由は
仕事も生活も英語だけで用が足りるから。
ベトナム語は習得に非常に時間を要する割りに需要が少ないから(費用対効果が割に合わない)。
とはいえ、これはベトナム語の習得が難しいというベトナム独特の理由もあります。
皆さんそれぞれ色々な国に赴任したり、色々なケースがあるでしょうから現地語を勉強するメリット・デメリットと、実際どうするべきかについておすすめの考え方をお伝えします。
現地語を勉強するメリット
まずは現地語を習得するメリットについて見てみましょう。現地語を習得するとこんなメリットがあります。
- 現地スタッフとのコミュニケーションが円滑になる
- 仕事の取引相手と良好な関係を築ける
- 仕事の質・スピードが上がる
- 社内・社外における評価が上がる
1.現地スタッフとのコミュニケーションが円滑になる
現地で実務を担うのは現地スタッフです。彼らとのコミュニケーションは仕事をする上で非常に重要です。
現地語を習得することで現地スタッフとの距離感が一気に縮まり、コミュニケーションが円滑になるというメリットがあります。
私の場合、オフィスでは英語が社内公用語で、ベトナム人スタッフとも英語でやり取りしています。
お互い母国語でないため、時々ミスコミュニケーションが起きたり、深く突き詰めた議論が難しいと感じることもあり、ベトナム語が喋れたらなと思うこともあります。
ちなみに私はベトナム語は話せませんが、時々覚えたてのベトナム語を口にすると、それだけで現地スタッフは非常に喜んでくれてぐっと距離が縮まります。
日本で置き換えてみると分かるかと思いますが、外国人が日本語を喋ってくれたり、日本の文化を好きだと言ってくれたらそれだけでその人を好意的に受け止めるはずです。
例え習得はできなくても、現地の文化や言語に対して歩み寄っていく姿勢は重要です。
2.仕事の取引相手と良好な関係を築ける
取引相手とやり取りする際、相手が英語が喋れるとは限りません。
私は仕事で官庁の役人や大臣・副大臣クラスを訪問することもあります。
ベトナムでは最近になって英語教育が盛んになってきて若い年代の人たちは英語が喋れることが多いのですが、
年齢が高い人は英語が喋れない人も多く、英語でコミュニケーションがとれないことが多いのです。
やはりどうしても通訳を通じてのやり取りだと良好で蜜な関係を築くことは難しいため、
現地語を習得することでその問題をクリアできるというメリットがあります。
3.仕事の質・スピードが上がる
現地語を習得すると仕事の質・スピードが上がります。
社内公用語が英語だとしても社外からくる文書のほとんどは現地語です。
私の会社ではスタッフを通じて翻訳させたり、要約させたりしていますが、
もし自分で読み解くことができれば仕事の質・スピードを上げることができます。
また、官庁や地元の取引先との会議はベトナム語で行われることもあります。
特に重要な交渉事は先方の要望でベトナム語で行われることが多いです。
これはベトナムに限らず、重要な交渉事は母国語でやりたいというのが地元官庁や企業の一般的な考え方です。
話についていけないので結局通訳を通じて内容を後から教えてもらいますが、
これも現地語を習得していれば積極的に議論に参加できるというメリットがありますね。
4.社内・社外における評価が上がる
英語を喋れる日本人は沢山います。
しかし、それ以外の現地語を習得している人は少なく、希少価値があります。
私の会社にも海外営業部ではスペイン語や中国語を喋れる人がいますが、
やはりそういった人達は存在価値があり、社内評価も高くなっています。
海外営業部では尖った能力をもつ希少性のある人が評価されます。
また、転職時にも大きなアピールポイントになります。現地語を習得するのはこの点で非常に大きなメリットです。
私がベトナム赴任当時にベトナム語を習得しようと思った一番のきっかけも一番はこの希少価値による社内評価を求めてのことです。
以上が現地語を習得する主なメリットです。その他、生活面でも現地の人とコミュニケーションがとれるというメリットもありますね。
現地語を勉強するデメリット
現地語を習得することはメリットばかりではありません。デメリットについても考えてみましょう。
- 習得には時間・コストがかかる
- 現地語を習得してもニーズが少ない(費用対効果)
1.習得には時間・コストがかかる
これが現地語を習得する最大のデメリットです。習得にはかなりの時間とコストがかかります。
英語を習得するまでにかかる時間はだいたい3000時間と言われています。
日本人であれば大人になるまでに1000時間は勉強してきているので、残り2000時間とすると
社会人が英語を習得するためには1日2時間勉強したとしても3年近くかかります。
考えても見て下さい。こんなに勉強してきた英語ですら、まだうまく喋れない人が大半なのです。
更に現地語を一から勉強するというのは、あなたが考えているほど簡単なことではありません。
どの現地語を習得するかによって習得時間やコストは異なりますが、同様に非常に時間とコストがかかります。
勉強を継続するにはそれだけのエネルギーをかけるための決意としっかりとした理由が必要です。
そうでなければ必ず途中で挫折します。
2.現地語を習得してもニーズが少ない
例えば「ベトナム語+求人+(自分の住みたい地域)」で検索してみてください。
どれだけの求人があって、給与はどれくらいというおおまかな相場がわかるはずです。
結局ニーズがなければ苦労して時間とお金をかけて現地語を習得しても、結局役に立たない可能性もあります。
時間もお金も有限です。しっかりと必要性・ニーズを踏まえた上で勉強しないとモチベーションが続きません。
英語が通じない国もある
メリット・デメリットについてはお伝えしましたが、一方でどうしても現地語を習得しなくてはならないというケースもあります。というのも英語が通じない国や地域もあるからです。
中国では英語がほとんど通じません。
中国に海外赴任している駐在員は仕事も中国語のやり取りが必要で、中国語の勉強が必要になるケースが多いでしょう。
メキシコも一部の都市部を除いて英語が通じないので、スペイン語の習得が必要になります。
ただ、スペイン語は日本人にとって習得が難しくない言語です。メキシコに赴任した私の同僚達はほとんどはスペイン語が喋れるようになって帰ってきます。
このように赴任する国や地域によっては現地語の習得が必須というケースもあります。
ちなみに私は仕事上商社マンや銀行員と会いますが、そういった人達で「第二外国語が喋れます」という場合、よく聞くのは圧倒的にこのスペイン語と中国語ですね。
そのような地域に赴任する場合は、現地語の習得を優先すべきです。
ベトナムの場合 ~ベトナム語は習得しなくてよい~
ベトナムに海外赴任する場合、ベトナム語を覚える必要はありません。まず優先すべきは英語です。
基本的に仕事では英語でやり取りをします。一般生活でも英語が話せればなんとかなります。
メーカー勤務の場合は日本語の通訳がいるので日本語でオッケーというところも良く聞きます。
ベトナムでは、政府が近年英語の教育に力を入れていることもあり、若い世代は基本的に英語が通じます。
英語が話せると高収入の仕事に就くことができるため、裕福な家庭を中心に英語教育に対する意識が高く、幼いころから英語を学習させています。ベトナムは日本よりも圧倒的に英語が使える人が多いです。
ただ、英語が通じない人も沢山います。タクシーの運転手だったり、年配の役人も通じません。また、若くても教育を十分に受けられない農村の人達は英語が通じなかったりします。英語が使える人たちは基本的にエリートという位置付けですね。
ちなみにベトナムにいる海外駐在員はほとんどベトナム語を話せません。
なぜかというと、
- 英語で仕事も生活も問題ない
- ベトナム語は発音がめちゃくちゃ難しい
ことが理由です。
日本語には「ア・イ・ウ・エ・オ」と母音が5種類しかありませんが、ベトナム語には「アが3つ、イが2つ、ウが2つ、エが2つ、オが3つ」と合計12種類もあります!
しかもベトナム人は発音にすごくシビアで、少しでも発音が違うとまったく意味が通じない。。。
私もベトナム語の習得は早々に断念しました。
まとめ ~海外赴任では英語の習得を優先する~
どうしても現地語を習得しないといけない場合を除いて、
駐在員は英語の習得を最優先すべきです。
英語に自信がない状態で現地語に取り組んでも中途半端になります。
まずは自信がつくまでしっかりと英語の勉強に専念しましょう。そうすれば仕事もうまく回り始めます。現地語を勉強したい場合は、そのあと余裕があればやってみる程度で大丈夫です。
焦る必要は全くありません。
それではまた今日も良い一日を。