将来海外赴任を目指している人、TOEICを勉強している人の中には
- TOEICは海外の仕事で役に立つの?
- 結局、海外赴任にTOEICは必要なの?
- 必要なTOEICのスコア目安は?何点とれば大丈夫?
と疑問に思っている人もいるでしょう。
今日はTOEIC 890点、40代で初めて海外駐在員になった私の経験をもとにそんな疑問に答えます。
この記事を読むと以下のことがわかります。
- TOEICは実際海外の仕事で役に立つのか?
- 結局、TOEICは意味があるのか?海外赴任にTOEICは必要か?
- TOEICは何点とればよいのか?スコアの目安は?
TOEIC高得点をとっても海外の仕事では通用しない
結論から言うと、TOEICで高得点をとっても実際の仕事では通用しません。
私は40代でいきなり全く畑違いの海外営業部に異動になりました。それまで英語に触れる機会はまったくありません。
海外営業部に異動した時のTOEICの点数は730点です。
といっても入社間もないころに受験したもので、10年近く前のスコアです。入社時は海外の仕事に興味があったのでTOEICの試験対策をして高得点をとったのですが、その後、海外とは全く関係ない部署に異動になって英語の勉強はしてませんでした。
730点は比較的高得点なスコアですが、海外営業部での仕事では全く通用しませんでした。
- 会議で話についていけない
- 発言できない。電話がかかってきたらドキドキする
- メールの読み書きにすごく時間がかかる。Google翻訳必須!
こんな状態です。40代しかも管理職なのにいきなり新入社員になった気持ちです。
先輩からも後輩からも冷たい目で見られ、自己嫌悪と焦りでホントに泣きそうな日々を過ごしました。
海外部門に異動してから、イヤ~な汗をかくことが多くなった気がします(笑)
それでもやはり海外部門は魅力的な職場なので異動して良かったと思ってますけどね。
それから海外営業部で2年過ごし、40代で海外赴任になった時のTOEICのスコアは890点です。
890点というとTOEIC受験者の上位5%くらいに位置するかなりの高得点ですが、それでも海外赴任の現場では通用しませんでした。
- 会議中に理解できるのは7割くらい。なんとかついていく感じ
- 会議中の発言は緊張する。できるだけ発言したくない
- 電話では理解できないからメールで内容を送ってとお願いする
海外営業部に2年在籍して毎日英語に触れていた私でさえこの状況でしたので、ただTOEICの勉強をしただけという人ではもっとひどいでしょう。
私の場合、これはヤバいなと思って、駐在後もオンライン英会話やシャドーイングで英語の勉強を続けたおかげで今はやっと英語に自信がついてきましたが、TOEICの勉強だけでは今も仕事で英語が使えない状況のままだったでしょうね。
TOEICは試験対策やテクニック次第で点数を上げることができますが、いくらTOEICの試験勉強を頑張っても実際の仕事では役に立ちません。
それでもTOEICは高得点を目指すべき理由
それではTOEICは全く何の意味もないのか?というと、そうではありません。
TOEICは「英語力が客観的な数値でわかる」「公的に広く認知された試験」という点では非常に有益です。
TOEIC高得点は社内(人事)へのアピールになる
社員の実務での英語力はなかなか具体的に目に見えないものです。
しかし、TOEICで高得点をとっておけば、海外赴任や海外営業部への異動に関して非常に良いアピールになります。
もし、同じような社員がいたとして、どちらを選ぶかといったら人事担当としてはTOEICが高得点な方を選びます。それが明快な基準になるのです。
海外駐在・海外営業部を目指している人はまずはTOEICで高得点を目指すべきです。
私の場合、10年前にとった高得点が海外営業部に異動になったきっかけになりました。
長い会社人生、何が起きるかわかりません。高得点をとっておいて損はありません。
TOEICは社外(就職・転職)へのアピールにもなる
TOEICは広く認知された試験です。就職時や転職時にも大きなアピールになります。
グローバル化が急速に進む今、採用に当たり一定程度の英語力を要求する企業も多くなってきています。
企業によってはTOEICのスコアが必須条件になっているなど、就職・転職活動を有利に進めるためにTOEICは非常に重要なものになっています。
TOEICでハイスコアをとるためにはそれなりの努力が必要です。試験対策を重ね、本番では2時間の長い試験を集中して受験するため忍耐強さ・集中力も必要です。
ハイスコアは英語力だけでなく地頭の良さ、忍耐強さ、努力ができる社員だという印象を与えることもできます。
何点を目指せばよいか ~スコアの目安~
TOEICの運営団体による公式HPによると、
海外部門に期待するTOEICスコアは570~810点との調査結果があります。
また、企業の5~6割が海外出張・赴任者選抜の要件や参考にTOEICスコアを活用しているという調査結果もあります。
私個人的な感触としては海外赴任には少なくとも730点は必要です(上記のレベルBに該当)。私が海外営業部に異動した際のスコアが730点だったということもありますし、私の知る商社は海外赴任の最低要件を730点に設定しています。
ちなみに最近のTOEIC(2021年4月)の平均スコアは下記の通り623点です。これはあくまで全体の平均スコアですので、海外赴任を目指すのであれば730点が目安になるでしょう。
TOEICは早めに切り上げて仕事で使える英語の勉強にシフトすべし
まだ海外部門に在籍していない場合
あなたがもし海外部門に在籍していないのであれば、まずはTOEICの試験対策に集中し高得点をとって社内アピールの材料にしましょう。
TOEICは試験対策をすれば短期間で大きくスコアアップをすることが可能です。模擬試験を繰り返し解いて、試験の形式に慣れることも大事です。
実際、私はしっかり試験対策をすることで入社後1年で500点台から730点までスコアアップできました。
しかし、既に述べたように、TOEICでいくら高得点をとっても実務では役に立ちません。
既に海外部門に在籍していたり、スコア700点台の場合
あなたがもし既に海外部門に在籍していたり、既に700点台をとっているのであれば、TOEICの勉強よりも実際に仕事に役に立つ英語の勉強に集中すべきです。
私は海外営業部に在籍している2年間で730点→890点にスコアアップしましたが、その間TOEICの試験勉強は全くやってません。
実務で毎日英語に触れる機会があったのと、オンライン英会話やシャドーイングなど実際の仕事に使える英語の勉強を続けてきたたことで、自然にTOEICがスコアアップしました。
TOEICはあくまで一つの材料だと割り切って、早めに実務で使える英語の勉強にシフトするのがおすすめです。
まとめ
今日のまとめです。
- TOEICで高得点をとっても実際の仕事では役に立たない
- 海外赴任にTOEICは必要。多くの企業で海外赴任時の選考基準になっている
- 海外赴任を目指すのであれば730点が目安となるスコア
実際にビジネスの場面で英語が話せるようになる勉強方法について興味がある人はこちらもご覧ください。
それでは今日も良い一日を。